製図する場所を選ばない
手書き製図の強みとしては、製図する場所が限定されにくい点が挙げられます。CADで製図をするのであれば、CADが導入されたコンピュータが欠かせません。そして、コンセントやバッテリーなど、電力の供給が不可欠です。さらに、CADにはいくつもの種類があり、使いこなせるものでないと、思ったように製図ができないという場合もあります。その点手書き製図は、鉛筆と紙があればある程度可能で、その鉛筆のメーカーや紙の質感などは、製図の仕上がりに特に影響は与えません。したがって、幅広い現場での製図に向いています。
作業効率はCADの方が優れている
手書き製図では、線を1本1本丁寧に引いていかなければなりません。そして、線がブレることは珍しくないです。その場合には、他の線に影響を与えないように、丁寧に消しゴムをかけて修正する必要があります。CADでの製図であれば、そのように慎重になる必要はありません。基本的に線は、フリーハンドでない限りコンピュータで制御され、きれいに引くことができます。さらに、修正の作業もショートカットキーですぐにできます。そのため、環境が整った場所であれば、CADの方が短時間で製図ができるでしょう。
コスト面では手書きが有利
CADを使ってしっかりした図面を作る場合、それなりのスペックがあるパソコンを用意する必要があります。また、CADそのものも、プロ仕様であれば決して安くはありません。そのため、初期費用が高くなりがちです。その点、手書き製図は初期費用はそこまで必要ありません。きれいな線が引ける平らで広い作業台があれば、ひと通りの製図が可能です。
電気CADにはBricsCAD、AutoCADといった色々な業界標準の規格があり、電気回路の用途によって適宜使い分けられています。